怪しまれる男
この話は先輩から聞いた話である。
ある時期に物件のベランダの横にあるハシゴから出入りする若者たちがいたらしく、入居者たちがとても迷惑がっていました。
その中でも二十歳前後の女性は特に敏感になっていたらしく、引越しまで考えていたくらいそんな若者たちのハシゴによる出入りは怖かったようだ。
ある日のことその女性から管理係の先輩に電話があった。
「あの・・・隣の部屋のベランダに、はげた小太り中年の人がいるんですけど・・・怖いです」
先輩はすぐに不在だった管理係の係長へ連絡をした。
係長「はい、K(係長の名前)です。」
先輩「Kさん、○○(物件名)のベランダにはげた小太り中年の人がいるって!どうしようか。」
係長「それって、私のことかね?」
・・・そう、係長はその女性の部屋の隣の入居者のエアコンの室外機の調子が悪かったので作業をしていたところだった。
たしかに係長は「はげた小太りの中年」だった。間違いない!!